お金について

リノベーションは、工事の内容や規模によっても違ってきますが大きな出費となります。補助金制度の種類やローンの仕組み、預貯金や保険などの自己資金についてきちんと金額を把握し、リノベーション後も安定した暮らしが送れるよう無理のない資金計画を立てることが大切です。

減税・補助金

TAX CUT & SUBSIDY減税・補助金

減税・補助金を活用リノベーションには、条件を満たしていれば確定申告をすることで所得税の減税を受けることができたり、リフォーム補助金(助成金) 制度を活用できたりさまざまな制度があります。費用の負担軽減のためにも減税や補助金の種類や適用条件を確認し、活用しながら一緒にプランを検討することが重要です。

減税の対象になる工事耐震改修やバリアフリー、省エネ改修など住宅ストックの性能向上や質の改善を目的とするような改修の場合、税の優遇措置を受けることができます。行うリノベーションが一定の条件を満たしているのかを確認することが大切です。

  • 1

    耐震リノベーション
    基礎や梁、柱など主要構造が現在の耐震基準に合うよう改修工事を行います。

  • 2

    バリアフリーリノベーション
    階段の勾配を緩和したり、手すりを取り付けたり、通路の幅を広くしたりと高齢の家族や障がいを持つ家族が安全に暮らせる環境を整えます。

  • 3

    省エネリノベーション
    断熱性能を高めたり、省エネ効果が高い設備機器を導入したりすることで住宅の省エネ性を高めます。

  • 4

    同居対応リノベーション
    三世代同居をする場合に、お互いが暮らしやすい住宅環境を整えるために行います。主にトイレやキッチン、浴室の増設などが対象です。

  • 5

    長期優良住宅化リノベーション
    省エネリフォームと耐久性向上工事に加えて耐震リフォームも同時に行うことなどが条件となります。長期優良住宅の認定を受けることが対象になる条件です。

減税を受けられる税金リノベーションの実施で減税の優遇措置を受けることができる税金があります。主に次の3 つです。

1
所得税

リノベーション時に利用できる所得税減税は、5 年以上のローンを利用した場合の「リフォームローン型減税」、10 年以上の融資を受けた場合の「住宅ローン型減税」、さらにローンを使わない、あるいは5年以内の短期間のローンを利用した場合の「投資型減税」、の3つに大別されます。

  • リフォームローン型減税
    バリアフリーや省エネ、耐震改修といった性能リフォーム工事費の2%に、それ以外のリフォーム工事費用相当分のローン年末残高の1%を加算した金額がその年の所得税から控除されます。
  • 住宅ローン減税
    個人が住宅ローンを利用してマイホームの取得やリフォームをする際に、一定要件のもと所得税からの控除が受けられる制度。ケースによっては一部、翌年の住民税から控除される場合があります。
  • 投資型減税
    住宅ローンを利用しなくても減税が適用できる制度。(住宅ローンを利用していても適用可能)現金一括払いでリフォームをした場合、その工事を完了した年の分の所得税から一度だけ控除されます。

2
固定資産税

所有している家屋や土地に対して課せられる税金です。国土交通省が決定した土地や建物の価格の70%が固定資産評価額とされており、この固定資産評価額に標準税率(1.4%)をかけた額が固定資産税となります。費用が50 万円以上であれば、課税標準や税額の軽減措置が受けられます。

3
贈与税

個人から財産をもらったときにかかる税金で、贈与される側が支払います。一定の性能を有する質の高い住まい(省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性が高い)は非課税額が優遇されます。

ローン

LOANローン

リノベーションで使えるローン中古リノベーションで使えるローンには、リフォームローンと住宅ローンがあります。リフォームローンと住宅ローンの特徴的な違いは、借り入れのしやすさ、金利、借り入れ可能な金額の違いです。物件購入、リノベーションそれぞれに使えるローンの特徴を知り、上手に活用することが大切です。

  リフォームローン 住宅ローン
借入可能金額の上限 500~1,500万円 5,000万~1億円
借入可能な期間 最長10~15年 最長35年
金利の相場 約2~5% 約1~2%
審査期間 最短で1、2日~1週間 最短でも2週間前後

リフォームローンと住宅ローンの特徴

リフォームローンのメリット&デメリット

  • MERIT ①担保がなくても借りられる
    ②審査が通りやすい
    ③融資が早い
  • DEMERIT ①金利が高い
    ②返済期間が短い
    ③借り入れ限度額がある

住宅ローンのメリット&デメリット

  • MERIT ①長期返済が可能
    ②金利優遇措置がある
    ③借入額が多い
  • DEMERIT ①担保が必要
    ②審査が厳しい
    ③抵当権※1設定費用が必要

※1 抵当権:住宅ローンなどを借りる際、購入する住宅の土地と建物に金融機関が設定する権利のこと。

2パターンのローンの組み方

  • PATTERN1

    住宅ローン リフォームローン

    物件購入のローンを組んだ後に、別途リフォームローンを組むパターン。金利が高くなりますが、物件購入後にリノベ会社を選べばよいので、ゆっくりリノベーション会社を探せます。

  • PATTERN2

    住宅ローン

    両方の費用を合算して、住宅ローンのみでまかなうパターン。低金利の住宅ローン一本にまとめることができるので、リノベーション費用が多額になっても毎月返済額を抑えることができます。

リフォームローンの種類リフォームローンには、リノベーションするマイホームを担保に入れる「有担保タイプ」と、担保がいらない「無担保タイプ」があります。

  有担保タイプ 無担保タイプ
借入可能金額の上限 10万円~2,000万円 10万円~1,000万円
借入可能な期間 1年~35年 1年~15年
金利の相場 約1~4% 約2~5%
初期費用 必要(※抵当権設定費用など) 不要

変動金利タイプと固定金利タイプローンの金利は、市場金利にあわせて金利が変動する「変動金利タイプ」と、契約時の金利が返済終了まで変わらない「固定金利タイプ」に大きく分けられます。

  • 変動金利タイプ

    変動金利の金利は市場金利の変化に応じて変動します。返済期間中に市場金利が低下したり上昇したりすると返済総額が減ったり増えたりします。金利の動向によって返済額が変わるため、返済計画を立てにくいというデメリットがあります。

    返済額が変動する 返済計画を立てにくい

  • 固定金利タイプ

    固定金利の金利は完済するまで変わりません。契約時に期間中の支払額が確定するので、返済計画を立てやすいのですが、返済期間中に市場金利が低下しても返済額が変わらず、金利低下のメリットを受けられないというデメリットがあります。

    金利低下のメリットを受けられない 返済計画を立てやすい

Menu